日本のカーボン会計・GHG算定SaaS市場 ボトムアップ市場規模レポート(2026年6月版)
最終更新 2026-06-17出典 11 件AI作成+監修済み投資助言ではありません
SSBJ義務化を前にした日本のカーボン会計・GHG算定SaaS市場を、東証プライム企業数と主要ベンダーの実導入社数からボトムアップ推計。年商規模はレンジで提示し、前提・代理変数・感度を全開示する。
この市場は『規制で需要が立つが、商品単価が低く解約も起きやすい』という大手調査会社が嫌う形をしている。SSBJ義務化の一次需要は東証プライムの上位81社(時価総額3兆円以上)から段階的に立ち上がるが、社数が小さく、その先の中小・ボランタリー層は1社あたり月1万円台からという薄いARPUで、しかも環境省の無料Excelや日商のチェックシート、Persefoni Proの無償版が常に下から価格を崩しに来る。結果として『TAMは語りやすいが、確度の高い実売ベースの市場規模は誰も置きにいかない』空気が生まれている。だからこそ、ベンダーの実導入社数とプライム母数からボトムアップで積む本レポートの土俵が空いている。
いま起きていること(出典付き)
- 世界のカーボン会計ソフト市場はFortune Business Insightsで2025年225.1億ドル→2034年1,364.4億ドル(CAGR22.2%)。地域別では『China 28.07%(2023)』が最大シェアで、これが同社ページ本文に実在する唯一の地域シェア点推定である。
- 金融庁は2025年11月26日に開示府令等の『改正案(公開草案)』を公表(EY 2026-01-14ページ)、その後2026年2月20日に開示府令『改正(確定)』を公表(EY 2026-04-17ページ)。日本のサステナビリティ開示義務化の制度ドライバが確定した。
- SSBJ基準の義務適用は東証プライムのうち平均時価総額3兆円以上が2027年3月期から、1兆円以上が2028年3月期から(EY)。最終的に2030年代を目途に全プライムへ拡大することが提案されている(東京海上DR)。
- 東証プライムは2025年末で1,598社、うち時価総額3兆円以上は81社(全体の5.1%)(第一生命経済研究所)。第一陣の義務化母数は約80社規模と小さい。
- ASUENE(アスエネ)はCO2見える化サービスの累計導入が9,000社を突破し、東京商工リサーチ(2024年7月時点)調べで国内No.1。これはグループ会社やESG評価社数を含まない単体サービス導入ベースの数字。
- booost Sustainability Cloudは2024年10月末で約2,000社・180,000拠点以上・80ヶ国以上に導入。booostはITR Market View 2026のサステナビリティ情報管理ツール市場(年商5,000億円以上)で売上シェア2年連続No.1。
- Zeroboard(ゼロボード)は2025年6月現在でグローバルに約15,000社に利用される(自社リリース)。前版の『単体2,600社/グループ6,000社』は本最新値に更新。
- 三井物産系e-dashは提携金融機関が200超(全国の都銀・地銀・第二地銀・信金の56%)に達し、地域金融チャネル経由で中小企業へ面で広がる構造を持つ。
要するに: 要するに、この市場は『プライム上位の規制需要(社数は小さいが単価が高い)』と『中小・ボランタリーの薄利多売(社数は大きいが単価が低く無料代替に晒される)』の二層構造。市場規模は単一の点推定で語るより、二層を別々のARPUレンジで積み上げるのが誠実だ。本レポートはプライム母数とベンダー実導入社数からボトムアップで積み、結論をレンジで提示する。
規模感(速報): 国内SaaS売上ベースで年 約180〜420億円(2025〜2026年時点の推計レンジ。最大の振れ要因は中小セグメントの有償化率と平均ARPU)
有料部では、この180〜420億円レンジを構成する2セグメントの積み上げ式・ARPUの出所・3本のクロスチェック・感度1行と、主要6社の実数値/M&Aシグナルを開示する。